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Print東京、大阪、福岡:SDVの三枚の勝ち札

企業トピックス |24 1月 2012

日本支社長の肩書きを持つ多くのフランス人と同じく、アルノー・ラストゥル氏も自分の会社の行く末にじっと思いをめぐらせている。2011年に55%成長と大きく躍進したSDVジャパンの社長は、日本での事業開発に一段と拍車をかけるための賭に出る。その布石のひとつが福岡への進出である。

なぜ福岡なのか? 「それは福岡人に実に見事な手並みで籠絡されたから」と同氏は答える。「実は、福岡市経済振興局の国際経済部企業誘致課の天本俊明課長と平原顕治氏が、私の胸の内を完璧に理解して、何から何まで非の打ち所のないサポートをしてくれた。ここまで質の高いサービスを提供できる都市は日本でも滅多にない」。九州最大の都市にはまだまだ強い切り札がある:世界でも有数の暮らしやすい気象条件に恵まれた地と定評のある優れた生活環境、多彩な用途に対応した物流施設、自動車、医療、ロボット産業の集積地。「こうした産業構造は我々にとって大いに興味深い。なぜなら、これはまさにSDV自身の事業分野別組織分けと符合しているから」とアルノー・ラストゥル氏は説明する。

SDVは運輸/物流分野のフランス最大手で、世界でも十指に入るグループだが、その強みはなんと言っても、92カ国に張り巡らせた国際ネットワークである。日本に第三の支店を開設するのは、このアジアにおけるネットワークを強化し、日本での存在を磐石なものにしたいという強い意志の現れである。ロジスティック分野での国際企業グループのほとんどは日本に参入済みだが、日本市場はいまだに国内業者の圧倒的支配下にある。SDVジャパンは長年、フランスからの輸入という限られた市場に特化してきた。中でも特に化粧品、医薬品の物流管理を通じ、同分野の本格的な専門知識を培ってきた。「だが、この『日本におけるフランス製品輸入専門ロジスティックグループ』という企業イメージ自体が、我々の前進にブレーキをかけていたのかもしれない。そこでイメージ刷新の大工事に取り組み、我々の国際ネットワーク力を前面に押し出すよう心がけた。こうした努力が実り、これまで我々には閉ざされてきた市場への参入に成功した」とSDVジャパン経営者は語る。同社の事業の三分の二は、これまでどおり輸入に充てられるが、残りの三分の一は今後、日本の企業グループ向けに、日本から海外への輸出の物流に注力していくという。

景気が不透明な中にもかかわらず、アルノー・ラストゥル氏は2012年度以降も日本での成長を見込んでいる。「日本にはまだ未征服の市場が残っている。だからこそ、この国に投資し続けている。」と氏は打ち明ける。「今、日本企業のほとんどが、成長を続けるため、新たなる中継拠点を求めて国際戦略を強化している。こうした企業は大手であれ、中小であれ、己の成長戦略実現の助けとなるパートナーを必要としている。これは我々にとってまたとないチャンス。」 

SDVは何年もかけて、アジア地域のネットワークを広げてきた。シンガポールのディストリビューション・センター機能の強化はそのための最大の布石であった。今、運輸・物流の巨人は、経済的かつ環境に配慮した物流を求める声への新たな答えを携え、グローバルなサービスを提供しようとしている

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