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19 9 9年の日産・ルノー業務提携以来、長きにわたり両社を行き来してきたフィリップ・クラン。現在日産でプランニングを担当する同氏が、自動車メーカーの中で最も大きな成功を収めた業務提携の経緯を振り返る。

特集  |   | Régis Arnaud

両社のアライアンスがこれほど長く続いている理由は?
お互いのアイデンティティを尊重してきたことでしょうか。私個人としてはこの18年間、日産とルノーで同じくらいの年月を過ごしてきました。3年前日産に戻ったのですが、ルノーのことはすっかり頭から消えています。私は今100%日産の社員であり、時にはルノーと揉めたりすることさえありますからね。両社ともに多様な少数株主への説明が求められますし、全関係者が満足できるよう常に協力関係を順応させていかなければなりません。これは実に大変な作業で、いつでも完璧というわけにはいきませんが、ルノー・日産グループの存続はこうした努力に支えられているのです。相手の企業文化が自社の業績を脅かすことにならない限り、これに強く反対することはありません。

よく言われることですが、成功の決め手は人材交流でしょうか?
話は提携当時に遡ります。日産と組んだ時、ルノー出身の管理職は20名ほどでした。現在では各社約50名の行き来があります。つまり合計100名ほどの規模になりますが、アライアンス全体で40万人を超える従業員数を考慮するとごく一握りに過ぎません。人材交流よりも大切なのは、共同「経営」です。私どもは購買、テクノロジー、産業戦略、ロジスティック、商用車、人事管理などにおいて、2グループ共通の統括部局を設置しています。有意義だと判断すれば、分野を問わず共同ソリューションを探ることになります。中期的には、2022年に販売予定の車両1400万台のうち900万台に使用される4種類の共通車台(プラットフォーム)の導入を予定しています。

提携による相乗効果の定量化は可能ですか?
当グループではそれを常時実施しています。2009年にはコスト削減、販売台数の増加、重複している業務の削減により年間推計15億ユーロの節約を達成しました。2016年に達成した節約は50億ユーロに達し、さらに2022年を目処に掲げる目標は100億ユーロ。年々効率を上げていくというわけです。

パートナーとして相手から学んだことは?
アライアンスから学ぶことはたくさんあって、何か問題が発生した時には相手が解決法を持っていないかとまず自問します。アライアンス当初の日産は倒産寸前で、高額な固定費が構造的にのしかかっていましたが、その一方で非常に優れた製造技術を持っていました。ルノーのやり方を参考にすることで日産は問題を分析し軌道修正したわけです。一方ルノーは日産の生産技術を自社に取り入れました。こうした取り組みはアライアンス全体へと拡大しています。ルノーが中国に進出した時には、2002年から同国に展開していた日産と同じ相手をパートナーに選びました。これにより日産の経験を参考にすることができたのもひとつの好例ですね。

思ったよりも難しかったことは?
やはり今でも相互理解が難しい場合があります。東京とパリでは世界の眺め方が違いますし、日産とルノーが全く同じ優先事項を掲げているとは限りません。例えばルノーは欧州市場を特に重視していますが、日産の重点市場は今も日本と米国です。このように考え方の違いがありますので、生まれてくる自動車も異なるものになります。結局のところ、自動車とは異なる市場のニーズに応える判断と最適化が結実したものですからね。

「企業文化」が効率の足を引っ張ることもあるのでは?

企業文化を言い訳にすることは可能です。しかしルノー、日産、三菱の間にだって明らかに違いはあるのです。

フランス人は設計に、日本人はものづくりに長けていると言う常套句は正しいですか?
それはかなり正しいと認めなければなりませんね。日本では書き言葉が学びの基本を構成しており、欧州言語では問題にならない細部が求められます。規律や集団的精神も重要ですね。フランス人は合理的なものの考え方に慣れており、その批評精神は集団と相容れない場合もあります。しかしアライアンスの歴史を辿れば、こうした固定観念が必ずしも通用しない状況があったことも確かです。例えば「リーマンショック」の時ルノーは慎重に事を進めて集団への配慮を見せましたし、日産は競合他社に先駆けて電気自動車の研究に着手した際、素晴らしい先見の明を発揮したわけですから。

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