未来を求めて

異なるアプローチで未来を築く日仏両国

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学術交流協定を更新
10月1日。CNRS(フランス国立科学研究センター)のアラン・フックス総裁と京都大学の山極壽一総長は、2013年に初めて締結された学術交流協定更新の覚書に署名した。大成功を収めた日仏両国を代表する研究機関の提携がこれにより延長されることになる。
世間の耳目を引くような派手さはないが、将来的に重要な役割を担う日仏間学術協力の活動の奥行きは深く、歴史も長い。「多くのフランスの研究機関が、長期にわたるパートナーに日本の研究機関を選んでいます。」と語るのは、フランス大使館の科学技術参事官ジャック・マルヴァル氏。大使館の科学技術部によると、日本にとってフランスはこの分野で5番目のパートナー国である。この順位の根拠となる日仏研究者発表の共著学術論文数は、2010~2015年の間に1万2225本(全体の約2.3%)にも及ぶ。両国研究者の活動が特に目立つのは、発表された論文の3分の1を占める健康・生命科学と物理学・天文学(25%)、そして環境・エンジニアリング(20%)の3分野だ。
他にも材料学や太陽光発電、レーザー、サイバーセキュリティ、人工知能、ロボット工学、さらには癌研究など、日仏間協力のテーマは枚挙にいとまがない。例えば生命科学に関しては、パスツール研究所が免疫学分野などで複数の協力関係を構築している(東京大学、京都大学、理化学研究所など)。日本側はその研究成果や資金調達力をパスツール研究所の充実した国際ネットワークにつなげて、特にアフリカを舞台とする研究の発展を望んでいるようだ。また2012年に山中伸弥教授の研究がノーベル生理学・医学賞を受賞して以来再生医療分野は国の優先課題となっているが、かの有名なCiRA(iPS細胞研究所)はゲノム工学分野の代表的企業セレクティス社と協力して研究を進めている。

2つの哲学
日仏間連携の背景には、学術研究に対する2つの異なる哲学がある。まずフランス流の哲学だが、こちらは基礎研究に重点を置いている。破壊的イノベーションは思いもよらぬところから生まれることが多く、常識外れの研究がやがて重要な役割を担うこともある、という考え方だ。例えばCNRSの方針などはこれに当てはまる。ちなみに日仏学術協力の60%がCNRSとの提携によるもので、日本に派遣される研究者は毎年約1500名にも及ぶ。ちなみに、このようなアプローチを採用しているのはフランスだけではない。ドイツを代表する学術研究機関のマックス・プランク研究所などもこの考え方に近い。
一方日本の哲学は一般的に研究開発の下流部、つまり最終ユーザーに比較的近いイノベーションを重視している。こうしたアプローチの背景には、研究費用の約80%を企業からの出資に頼っているという資金調達構造上の事情もあるだろう。だがこうした2つの異なるアプローチも、今では互いに歩み寄りをみせている。昔から企業との関係構築を軽視(さらには拒否)してきたフランスの研究機関でも業界と手を組む形が定着し、2000年以降はCNRSから約千社のスタートアップが誕生している。一方応用研究の弾切れを危惧する日本の各省は、逆に基礎研究に重点を置くようになっている。

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