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リアン社は、仏ブルジュ市から20キロメートルほど北東に位置するリアンという村にあるチーズと乳製品デザートを生産・販売する企業である。毎年1億リットルの牛乳と、5千万リットルの山羊乳を加工している。家族経営の会社で、現在もなお創業者ユベール・トリバラ氏の親族が経営している。リアン社は、優れたノウハウで80年代から輸出に乗り出し成功を収めた。ヨーロッパや北米への進出に成功し、今は東京を拠点にアジアへの進出を目指している。
アジアの拠点として日本を選んだのは偶然ではない。日本には舌のこえた消費者と、リアンが提案する高級伝統食品の価値がわかる食文化の土壌があるからだ。さらに東京は、アジア全体に影響を及ぼすハブ的存在でもある。従業員1410人の中規模企業にとってアジア進出は大きな挑戦だが、成長のための長期ビジョンに基づいている。まずは在日フランス商工会議所ビジネスセンターにベネディクト・レネ氏が駐在し、リアンはクレームブリュレのような人気デザートや、ルレなどのチーズ、そしてジェルマンシリーズの食品(高級熟成チーズ)が日本人の食卓に広く浸透することを期待している。ベネディクト・レネ氏はエセック経済商科大学院大学(ESSEC)でディプロムを取得し、慶應義塾大学ビジネス・スクールに交換留学した経歴も持つ日本通だ。
リアンが重視している環境分野における発展戦略が、この(アジア進出を含めた)長期ビジョンにも反映されている。例えばリアンは、年間二酸化炭素排出量の算出を実現した農産物加工業の中でも先駆けとなる企業の一つである。重油ボイラーを木質資源ボイラーに替え、二酸化炭素排出量を25パーセント削減した。同社はまた、専用の汚水処理場も保有している。
伝統的な高級食品だけでなく、革新的な経営や優れた駐在員がこの家族経営企業が日本で成功するための主な切り札である。焼き上がったばかりのリアン社のクレームブリュレからただようバニラの香りももちろん忘れてはいけない。
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