CCIFJイベント

Digital Happiness サミット2019

Digital Happiness サミット2019

2019年2月18日に、在日フランス商工会議所はキャップジェミニ株式会社との共催で、第2回「Digital Happiness サミット」を開催した。このセミナーはあの2018年10月の第1回目の続編である。第1回サミットの詳細はフランス商工会議所のウェブサイトにて読むことができる。

ソゲティ社の最高技術責任者ミヒル・ボリール氏と、キャップジェミニデジタルエンジニアリング&製造サービスポートフォリオ&ビジネスディベロップペント部門のトップであるフィリッペ・ソットカサ氏は両氏の知識を参加者達に披露した。1つ目のプレゼンテーションは「Digital Happinessの追求―地球規模の信頼の失墜、真実のインターネットとしてのブロックチェーン」と銘打ったもので、2つ目は「システムエンジニアリングと21世紀のエンジニアリング」というものだった。

ミヒル・ボリール氏は講演をアルゴリズムビジネスの定義から始めた。その次に、テクノロジーがどのように今日の社会に影響を与えているのかを説明した。デジタル化は組織自体を変えることはないが、人々の行為を変え、顧客との関係性も急速に、且つ根本的に変えている。この変化の裏側にいるのは人間であり、人間は自分のニーズや幸せを満たそうとするのである。

氏は幸福という概念を聴衆に対して、心地良く、素晴らしく、意味のある生活の集約点であると説明した。この三つの観点のバランスは世代によっても違う

であろうし、また、文化によっても違う。問わなくてはいけない質問というのは、どのようにテクノロジーが人々の幸福に影響を与えるのかであり、組織が

顧客の福利厚生の質を高めるためにどのように幸福という概念を使っているのかである。特に一般の人たちがAIのような新しいテクノロジーに対して、恐

れたり、抵抗感を示すようになった昨今ではなおさらでる。

信頼と不信は人の行動を社会の一員としての個人の行動を調整する。そして信頼はテクノロジーと同じペースで進化する。信頼は以前ブランドであったが

今やある種の格付けや儀礼のようになってしまっている。Airbnbはある部屋が信頼できるかどうかは明言してない。ただ、そのユーザーの投票と格付けによ

りそれが決定する。その一方で、何を信ずるべきか、信じるべきでないかの判断は最近ではより難しくなってきている。それは、フェイクニューズやディープフェイクス(AIを使ってビデオとイメージをつなぎ合わせ、現実では全く起こっていない物事をあたかも起こったかのようにしてしまうこと)のようなものが発展してきたからだ。こういう状況の中で、記録する技術で、それによりデジタルな情報が記録され、無編集で、広く行き渡ることになるブロックチェーン信頼を取り戻す要因になりうるかもしれない。

フィリップ・ソトッカサ氏はシステムエンジニアリングと21世紀エンジニアリングの導入の話を更に推し進めた。システムエンジニアリングというのは学

際的なエンジニアリングの分野で、その製品の一生に渡って、複雑なエンジニアリングのプロジェクトの発展に重きを置いている。過去何十年かを通して、全ての産業製品は絶え間ない進化を遂げ、より良いものになり、様々なニーズや目標に適応できるようになった。しかしながら、製品はユーザーの全体験を変えてしまうような本当の意味での革命を経験してこなかった。テクノロジーそのものは改善し、進化したが、その基本的な形は変化していない。

しかしながら、フィリップ・ソトッカサ氏によると、近年あるシフトが起こってきていると言う。そのシフトの中心にあるのが、都市における移動性であ

る。都市人口の増加は世界中でますます大きな課題になってきている。そのような状況で、都市における移動性がエンジニアリングシステムの新しく主要な目標となってきている。繋がれた、統合されたテクノロジーの発展が渋滞、生態系、時間、コストなどの諸問題に対処するために必要となってくるだろう。ユーザーは一人で移動したいとは思わないし、彼らの移動手段に関わる諸問題に対する解決策を探している。

そのような難題を解決するために、様々な分野の様々なメーカーが力を合わせて新しい移動形態を作り出す必要が出てくるだろう。現時点では、ほとんどの

メーカーが製品を売ることからサービスを売ることへと移行していくことをすでに認めている。

このシフトが市場で起きているのであれば、そのシフトは製品の複雑性においても起きることになる。実際、近年では、独立型の製品を作ることがより可能

になってきているし、繋がれた生態系の一部となっている製品はより需要が高まっている。

 

キャップジェミニ株式会社に関しては以下をご覧ください。
HPTwitterFacebook

キャップジェミニ株式会社に関しては以下をご覧ください。
HPTwitterFacebook

このページをシェアする Share on FacebookShare on TwitterShare on Linkedin