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輸入車にとって 2018年は快調な年に

輸入車にとって 2018年は快調な年に

当たり年

2018年、日本の輸入車市場は新たな当たり年となった。日本の輸入車販売台数は309,405台(前年比1.1%増)と、2年連続で30万台の大台を超えた。フランス車の中ではプジョーが一際目立った。プジョーは売上高を20%伸ばし、過去12年間で最高の数字を記録した。とりわけSUV3008及び5008モデルは人気を博した(50%増)。シトロエンもしっかりとその後を追っている(13%増)。一方ルノーの伸びは1.9%増とやや緩慢だったが、蘇った名車「アルピーヌ」の販売が成功したことで注目され、日本国内14箇所のディーラーでアルピーヌが取り扱われるようになった。

これらの数字からいくつかのことが見てとれる。まずは、日本は年々輸入車に開かれた市場になってきていることだ。輸入車は現在日本で販売される自動車の7%を占めている。10年前の販売台数は現在の半分程度だった。

技術的要因

1月21日、JAIA(日本自動車輸入組合)の上野金太郎理事長は、こうした伸びの理由を技術的要因から説明した。それによれば、海外ブランドはコネクティビティー技術、とりわけ24時間緊急通報システム、スマートフォンによる遠隔操作(遠隔ドアロック、駐車アシスト等)、ドライバー支援サービス、高度な自動セキュリティ技術(車線変更アシスト、緊急操舵回避支援システム、ナイトビュー)、さらには最新自動操舵装置を進化させてきたからだと言う。「それに加え海外ブランドは、クライアントの多様なライフスタイルとニーズに応えるために、SUVを含む自社の製品ラインを拡大しています」と上野金太郎氏は語る。

しかしこのトレンドの根底には、もっと深いルーツがある。「マイカー市場は大きく2つに分かれます。1つは日本の軽自動車に見られるような、実用的で価格の安いユティリティーカー。もう1つは革新的なデザインをもち、走る喜びを与えてくれるおしゃれな車です。その点では、輸入車とりわけフランス車は十分に人気を集める可能性を持っています」。こう語るのはダッソー・システムズ社の自動車・輸送機械・モビリティ業界担当で執行役員のギヨーム・ジェロンドー氏だ。日本は海外自動車メーカーにとって重要な市場だけに、幸運な参入者は大きな利益を期待できる。「同クラスの車を比較すると、輸入車は日本車よりかなり高く売れます。販売台数は少ないながらも、日本の市場は海外メーカーにとって非常に重要です」業界の関係者はそのように見ている。JAIAによれば、10月に予定されている消費税増税にもかかわらず、2019年は十分期待できる年になりそうだ。

フランス・ジャポン・エコー

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