新製品

HONDAJETが飛び立つ

「MRJ」(三菱リージョナルジェット)とは対照的に、HONDAJET(ホンダジェット)は順調です」とある航空機産業界関係者は語る。国の補助金を受け三菱重工業株式会社が製造するMRJは、セクターを革新すると期待されていたものの、度重なる納入延期のため評判を落としている。その一方で、同じく日本製の小型ビジネスジェット機で、100%自社開発のHONDA­JETは日本の航空機産業に再び希望を与えている。2015年12月の引き渡し開始以来、座席数7席の小型ビジネスジェット機HONDAJETは既に100 機以上の受注を獲得している。主翼上面に搭載されたエンジンは、業界中では有名である。HONDAJETは今後、タイの代理店であるTHAI AEROS­PACE SERVICES(タイ・アエロスペース・サービシーズ)と契約を結び、タイ、カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、シンガポール、ベトナムなど東南アジアでも販売を開始する。

HONDAJETは本田宗一郎氏の遅くにできた子供である。伝説的実業家で、その姓を冠する巨大自動車メーカーの創業者である本田氏は、1945年に連合国軍占領下で国家航空機産業が禁止されて以来(大日本帝国陸軍飛行戦隊・海軍航空隊がHONDAのエンジンを使用していたことから)、再び空へという夢を抱き続け、友人であるフランス人マルセル・ ダッソー氏の指導を受け、1980年代中頃に航空機開発の第一歩を踏み出した。このフランス人実業家は、本田氏をパリで温かく迎えたうえに、航空機デザインのための知識や経験を伝授した。現在は主に欧州やアメリカ合衆国に取引先がある。

自動運転に向けて

ソフトバンクグループは再度フランス企業への投資を決めた。日本のコングロマリットであるソフトバンク・グループは、フランスのスタートアップ企業NAVYA(ナビヤ)が開発する自動運転バスの導入を表明。グループは既に自動運転バスを2台購入しており、現在日本での試験運転を実施している。試験成功の暁には、自動運転バスは国内の大学の敷地内やショッピングセンター、空港などを走ることになる。ナビヤの副社長アンリ・コロン氏は、自動運転バスが2020年の東京オリンピックの際に、駅と競技場を結ぶシャトルバスとして運行することを期待している。自動運転バスの強みは、決められたルートを走ること、事故リスクが少なく、比較的低価格(リース代年間4万ユーロ)であることなどである。時速は最大45KM/Hで15人乗り。世界7か国で、既に30台ほどのナビヤのバスが運行している。

IHIはワイヤレス化

株式会社IHIは電気自動車(EV)の非接触充電システムを開発した。このシステムを利用すると、EVは駐車場での数時間の停車で充電が可能となる。EVは駐車場の地面に設置された送電レゾネーターと、車輌に取り付けられた受電レゾネーターの間で発生する磁界により充電される。本システムはアメリカ企業WITRICITY CORPORATION(ウィトリシティ・コーポレーション)と共同開発され、2019年にも日本で商品化される見通しである。現在、日本全国2万4千か所にEV用充電スポットが設置されているが、2012年比で4倍に増えている。

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