エディトリアル、過 剰 な 要 求

Edito : Excès de zèle

細かい手続き、それが問題だ。去る2月1日に発効した日本・EU経済連携協定(EPA)は、世界の主要経済圏第1位と第3位の歩み寄りを加速させるはずだった。EPAは、とりわけ欧州の食材に対する日本人の購買欲をかきたてるだろうと期待されていた。欧州産ワインに対する関税は既に撤廃されている。ソフトチーズの輸入量には上限があり27.9%の関税がかかるが、こうした障壁も今後16年間で段階的に消滅する。発効直後の数週間、欧州の食品関連企業の期待は膨らむ一方だった。2月の欧州産豚肉の輸入量は対前年同月比で50%、ワインは40%、チーズは30%それぞれ増加。ワイン部門では同月、フランス産の低価格ワインと競合するチリ産ワインの輸入量が30%減少した。こうした目覚ましい成果の背景には、日本の小売業者による思い切ったプロモーション活動があったことも忘れてはならない。彼らはメディアで取り上げられるEPA発効のニュースに合わせてPRキャンペーンを張った。あとはこの輝かしい業績が継続するかどうか見守っていくだけだ。しかしこうした日本市場「自由化」を享受するある関係者は、この自由化に日本の税関の過剰な要求というおまけが付いてきた、とこぼす。「EPAに含まれる免税を受けるためには、原産地に関する新たな情報を輸入業者が税関に提示しなければなりません。ところがこの質問、欧州から発送される際に輸出業者が作成した原産地証明の内容を大幅に超えているのです。多くの場合、輸入業者は質問に答えられません」と、欧州ビジネス協会(EuropeanBusinessCouncil、EBC)のビョーン・コングスタード氏は警鐘を鳴らす。こうした要求により、輸入業者は新たに山のような書類の作成を余儀なくされている。相次ぐクレームに対し、日本の税関当局は英語と日本語で通達を出し、こうした追加的な情報の提出は義務ではなく、要求される情報を持ち合わせていない輸入業者は提示しなくてもよいと説明した。ところが、こうしたお墨付きがあるにもかかわらず、今なお同じ質問に悩まされ続けている輸入業者からいくつもの事例がEBCに報告されているという。これはあくまで通商関係上の誤解に基づくトラブルに過ぎず、いずれは改善されるものと思いたい。日欧の交渉担当者の尽力によりEPA合意に向けて引き下げられた「非関税障壁」が、形を変えて再び立ちはだかることのないように。

フランス・ジャポン・エコー

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