会員の動き

ォルシアのパトリック・コレールCEO

投資:クラリオンへの出資要請

これは本年最大級の対日フランス投資である。 自動車部品大手のフォルシアは、カーナビゲーシ ョンシステムなどを手がけるクラリオンを同社の 筆頭株主である日立製作所から1410億円(11億 ユーロ)で買収すると発表した。これによりフォル シアはコックピットのエレクトロニクスやシステム インテグレーション、インフォテインメント、コネク ティビティなどの分野における主要部品メーカー としての地位を確立することになる。「これに加 え、日立オートモーティブシステムズとのパートナ ーシップにより、自動運転に向けた革新的なソリ ューションを自動車メーカー各社にご提案できる ようになるでしょう」と、フォルシアのパトリック・ コレールCEO (写真)はパリで述べた。こうしてフ ォルシアは、グループ総売上高の11%を占める日 立の自動車部門に急接近することに。「クラリオン が開発した車載情報システムを利用すれば、車を クラウドに接続できるようになります。クラリオン は衝突防止のためのV2V(車車間通信)テクノロ ジーも開発しています。また同社はGoogleの音 声認識システムやその他のAndroidアプリを使用 した世界レベルのソリューションを提案するた め、ソフトウェア大手のアルファベット社ともパー トナーシップを締結しています」と、この企業を担 当するCLSA証券のアナリスト、アミット・ガルグ氏 は6月のレポートの中で述べている。 フォルシアは近々日本に新子会社フォルシア・ク ラリオン・エレクトロニクス・システムズを創設す る予定だ。9200人の従業員を雇用し、2022年ま でに20億ユーロ以上の売上高を見込んでいる。

監査:EYのフレンチ・ビジネス・センター創立15周年

2003年、イーワイは東京にフレンチ・ビジネス・センターをリニューアル・オープンした。この 名高い監査・コンサルティング事務所はここ日本に極めて充実した拠点を築いており、専門家 7,927名を擁するメンバーファーム13社とともに、札幌から那覇まで全国29ヵ所に事務所を構え ている。このセンターの創設は、フランスにおけるその重要性と、日本におけるフランス企業 (PMEから多国籍企業まで)の成長を促そうという意気込みを示すものである。同センターは世 界22ヵ国40事務所から構成されるイーワイのフレンチ・ビジネス・ネットワークに統合されてい る。センターの設置は正しい判断だった。事実、今年15周年を迎えるフレンチ・ビジネス・センタ ーはかつてないほどの忙しさだ。フランスなど欧州の顧客に対しては日仏混成の専門家チーム によるハイレベルな個別サービス(フランス企業グループの日本子会社を対象とする監査、対日 投資や日本における取引に関するコンサルティング、動向ウォッチング)、またフランスで事業展 開する日本企業には在パリ イーワイ日本事務所との仲介サービスなどを提供している。

都市:MCドゥコー、東京での事業展開を継続

屋外広告大手、MCドゥコーによる東京征服計画が着 々と進行中だ。同社はこの度小田急バスと東京のバ ス停上屋管理契約(契約期間は20年間)を締結した。 この新たな契約により、MCドゥコーは国内41都市で 既に展開している約4300の広告面に加え、東京だけ で最終的には2000面以上の広告スペースを広告主 に提供できるようになる。

ラグジュアリー:日本橋にフォションがオープン

高級フランス食料品店フォションが日本橋にノンスト ップ営業の新店舗をオープン。店内にはフランスの 高級食材、パン、各種スイーツなどが所狭しと並ぶ。都 内有数のビジネス・レジャーの中心地に、この有名ブ ランドを象徴するフクシアピンクの美しい旗が翻る。

自動車:ここまで来たタイヤ

ミシュラン、ソフトバンク、Adlinkが日本の道路を共に進む。ミシュランとソフトバンクは、IoT を活用したタイヤ管理システムの開発にあたり、車載ソリューションの専門技術を有する台湾 企業Adlinkを抜擢した。この技術提携により、スマートフォンやタブレットを使ってタイヤの信 頼性や安全性を遠隔管理できるようになる。これは建設会社や多くの車両を管理する企業な どをターゲットに開発されたもので、日本ミシュランタイヤ代表取締役ポール・ペリニオ氏によ ると、とりわけ日本にマッチした技術だという。同氏は「現在、日本は就労人口の減少や少子高 齢化の問題に直面しています。特に運輸・建設・農業における人手不足は深刻な状況であり、 そうした社会環境のなか、生産性の向上や作業者の負担低減は急務です」と述べている。

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