インタビュー
Business Regards Croisés - AXA Japan、新たな課題に直面する日本の保険

今回の「Business Regards Croisés France-Japon」では、2026年4月にAXA Japanの社長に就任したクリストフ・アヴネル氏をお迎えします。AXAグループでの数年間の経験と、日本での長年の経験を持つアヴネル氏が、日本経済における保険の特徴的な役割、貯蓄行動の変化、そして今後の保険業界の変化について語ります。生命保険市場が世界でも有数の規模を持つ日本は、現在AXAにとって戦略的に重要な市場となっており、AXAは日本で40年以上にわたって事業を展開しています。
AXAにとって戦略的な市場、日本
日本の保険市場は世界でも有数の規模を誇り、生命保険は約3,000億ユーロ、損害保険は約1,000億ユーロに達します。AXA Japanは現在、AXAグループにおいて重要な位置を占めており、アジアにおけるグループ最大の事業となっています。今回のエピソードでは、クリストフ・アヴネル氏がAXAの日本進出の歴史を振り返るとともに、2000年代初頭に行われた日本団体生命との統合について語ります。この統合は、日本の中小企業へのサービスを強化するうえで重要な転機となりました。
こうした長年にわたる日本での事業展開を通じて、AXAは日本経済の変化や、企業や家庭を取り巻く環境の変化を間近で見てきました。
貯蓄から投資へ
数十年にわたるデフレと低金利の時代を経て、日本は現在、新たな局面を迎えています。インフレ、金利の上昇、そしてNISAの普及によって、日本の家庭の貯蓄行動も徐々に変化していく可能性があります。日本では現在も、多くの資産が現金や預金として保有されています。
AXAにとって、こうした変化は新たな可能性をもたらします。特に、貯蓄と保障を組み合わせた商品には、新たな成長の機会があります。しかし同時に、より大きな問いも浮かび上がります。低インフレと超低金利が長く続いた日本で、人々はこれから投資との向き合い方をどのように変えていくのでしょうか。
人工知能による新たな変化
金融業界全体と同様に、保険業界も人工知能(AI)の急速な発展に直面しています。AXA Japanにとって、AIの活用方法は幅広く、顧客とのコミュニケーション、業務の自動化、システム開発、そして社員の生産性向上など、さまざまな分野が考えられます。
日本で約9,000人の従業員を抱えるAXA Japanにとって、この変化はテクノロジーだけの問題ではありません。組織やマネジメントのあり方も変えていく必要があります。クリストフ・アヴネル氏は、AIがもたらす可能性だけでなく、特にサイバーセキュリティなど、新たに生まれるリスクについても語ります。
テクノロジーは人間に取って代わるのか?
現在では、一部の保険手続きを完全にデジタル化することも可能になっています。しかし、すべての場面がテクノロジーだけによる対応に適しているわけではありません。信頼を基盤とする保険業界では、人生の重要な場面で顧客を支える際に、人間によるコミュニケーションが果たす役割が依然として重要です。
「人が誰かと話したいと思う瞬間は、これからも必ず存在します。私たちの役割は、その必要が生じたときに、適切なタイミングで人との対話を提供できるようにすることです。」
貯蓄行動の変化、金利の上昇、人工知能、そして顧客との関係の変化。今回のエピソードでは、日本の保険業界が直面する大きな変化と、AXAがこうした変化にどのように対応していこうとしているのかについて紹介します。