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企業は才能ある女性人材を維持するためにどうすればよいのか?

Comment retenir les talents féminins en entreprise ?

2019年9月17日に在日フランス大使館にて開催された、日仏討論会「企業は才能ある女性人材を維持するためにどうすればよいか?」は80人以上の方の参加をいただきました。

アクサ生命保険株式会社の後援を得て、在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本、在日フランス商工会議所人事委員会が共催した今回のイベントは、第一線で活躍するハイレベルな専門家をパネリストに迎えて開かれました:

企業向けに高いパフォーマンスを維持しつつ残業を減らすためのコンサルティング会社、株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役小室淑恵氏、元株式会社リクルートジョブズ執行役員を勤めた後女性の社会進出、キャリアアップとリーダーシップ研修を専門としたコンサルティング会社を設立した小室美和氏、アクサ生命保険株式会社常務執行役員兼人事部門長の山下美砂氏、LVMH Japon人事部シニアプレジデントのステファン・ヴォワイエ氏そして、パリテ法専門の行政政治学者の上智大学法学部教授の三浦まり氏です。司会はBusiness Insider Japan統括編集長浜田敬子氏が務めました。

 

討論会の開会にあたり、ローラン・ピック駐日フランス大使は、男女平等の問題は、エマニュエル・マクロン大統領が5年間の任期の重要課題と位置づけている問題であり、先のG7主要国首脳会議でのコミットであることを強調しました。ピック大使は数年前からフランス企業が先の問題意識に基づいて行っている、次のような取り組みを紹介しました。平等な賃金を達成するための努力、女性マネージャーの数を目標数にするための意識的な区別、仕事と私生活のバランスを見出すための規則制定などです。また、フランスでは今日、管理職の40%を女性が占めており、日本では、いくつかの指標がその改善状況を示してはいるものの、その数は12パーセントに留まっていることにも言及しました。大使に続いて在日フランス商工会議所の«  人事委員会 »会長を務めるNAOS Japanの代表取締役グレゴリー・ダンクス氏からも挨拶を頂きました。企業において十分な数の女性管理職がいることが、結果的にその企業にどれほど直接的な影響を持つかということを強調した内容でした。

パネリストに委ねられた最初の質問は、日本において何が男女平等の実現を妨げているかについてで、その回答は、制度的および心理的障壁の両方であることを明らかにしました。制度的とは、法律が差別とは何かということを明確に定義していないため、法的な手段よる救済を困難にしていることです。現状、採用された時点から、女性は管理職への登用の可能性のない、より専門的な担当に配属されています。そして社内評価は仕事に費やす時間に焦点が当てられるため、昇進するには転居を伴う人事異動を受け入れなければなりません。政治的文脈においては、長い間女性が子供を産む事が奨励され、女性の仕事が前向きに言及されているのはここ2.3年のことです。

心理的障壁はいまだに根強くあります。多くの女性は残業が伴う、能力に対する自信がない、意思決定がしばしば女性不在の場で行われ、男性の上司は女性の同僚をきちんと管理する方法を知らないなどの理由から管理職に就くことを望んでいません。この問題は、大企業を対象としている男女雇用機会均等法の義務対象とならない中小企業(従業員300人未満)にとってさらに重要です。パルリストたちの意見は、労働時間の変更と就労時間の柔軟性は成功のための鍵となる手法であるといえるこという点で一致していまいた。ある日本の大企業が残業時間を80%を減らしたところ、現在では管理職の40%を女性が女性となっています。

男女の役員割合が同数とするパリテの問題の他にも、日本では、管理職の女性の割合が50%を越える企業も抱える離職をどう防止するかという問題があります。

女性が特に敏感であるいくつかの次のような主要な原則を促進することで、離職を減らすことができます。長時間労働ではなく業績主義、仕事の自律性、「ワークライフフィット」(ニーズのカスタマイズ)、使命感、「ロールモデル」などです。考慮すべきもうひとつの側面は、家庭内の高齢者からの女性への依存です。多くの場合、高齢者の世話をするために呼び出されるのは女性だからです。

企業において数値目標を制定すべきかという点については意見が分かれました。一部のパネリストは、割り当てられた数値があることで、昇進制度を見直すことになり、好循環を生むという意見でした。他方で、数値目標よりも重要なことは、「能力」の意味についての再評価が不可欠であるという意見も出されました。リスクを取れること、イニシアティブ、積極性、快適ではない状況に適応する能力などです。「トップダウン」ではなく「コーチング」に近い新しい管理スタイルへにより、女性は優れた能力を発揮するのです。自信を持って働くことは重要なポイントです。とりわけ地方では、女性は「人前に出てはならない」という固定概念と偏見が根強くあることも問題として取り上げられました。

 

討論会では多くの事例が語られ、会場の参加者からの質疑応答で締めくくられました。今回の討論会を大きな成功へと導いて下さいましたパネリストの皆様、司会者、出席された皆様、そしてすべての協力者の皆様に改めて御礼申し上げます。

 

 

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