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画期的な技術、カラーマネジメントの世界を垣間見る

画期的な技術、カラーマネジメントの世界を垣間見る

2018年10月30日、アルタヴィア社をゲストスピーカーにお招きし、カラーマネジメントに関する、フランス商工会議所主催講演会を開催した。カラーマネジメントとは、全く新しい技術であり、グラフィック業界のワークフロー管理を容易にするものである。色度測定専門家であり、アルタヴィアグループのワークフロー及び色彩マネージャー、フォグラ(ドイツ印刷技術研究所)の現役会員でもあるエルベ・リオデ氏に特別にお越しいただき、非常に教育的な方法で、日本の企業にとって画期的なこの新しい技術を説明していただいた。

世界のブランドが世界中で一貫したイメージやブランド力を厳密に保つことが必須である一方で、人々が受けとる印象は時として国によって大きく異なる。因みに、ヨーロッパがその基礎を国際標準化機構(ISO)に置くのに対し、日本は、「Japan Color」と呼ばれる日本独自の適切な基準を採択している。更に、色の知覚が光、観察者または環境に応じて変わるという考えがそこに加わり、色の再現は全企業にとって大きな悩みの種となっている。それは、どのような規模、産業、場所であっても然りである。

この問題に対処するために、カラーマネジメントという考え方が登場する。カラーマネジメントは色度測定に関して行われている研究に基づいたものであるが、グラフィック界の全行程において、予測可能且つ再現可能な方法で色を調和させることを可能にするプロセスである。このカラーマネジメントによって1つの管理された結果がもたらされ、質と速さの向上を可能にし、同時にコストとエネルギー消費量を削ることになる。もしカラーマネジメントがすでにヨーロッパで人気を博しているのだとしたら、それは日本でもっと知られていてもいいはずである。

最新のスタジオでは、色の管理はデジタル機器の使用により可能になっている。

最新機器のお陰でデジタルでのインクジェット校正刷りが可能になっており、それは常に色度測定機によってコントロールされ、それによって色彩を保証することが出来る。現在、デジタルでの校正刷りは、グラフィックの行程の中で最も安定しており、いくつか試しに刷ったものを比べてもほとんど色の違いは見られない程である。よって見本刷りとして最良のツールとなっている。エルベ・リオデ氏から複数の具体例を提示し、説明をしてくれた。

「最終校正刷り」と呼ばれる直接印刷機を用いて実行される校正刷りは、もはや本物の有用性はない。印刷機というのはグラフィックの一連の段階の中で最も安定させるのが難しい機器である。新たに印刷する度にかなり色の変化が起こることもあるし、資材やエネルギーの大量消費も伴う。これらの理由から、この特定の製品が色の再現の問題を提起していることになる。それでもこの技術は、未だに日本の大部分で使われている。

次の3つの要素がカラーマネジメントの利点を要約し得るであろう。1つ目は生産性を改善し、コスト削減を可能にすること。2つ目は持続可能な発展という分野で非常に安定感があること。持続可能な発展というのはすべての国際的な企業の中心にある非常に重要なテーマである。そして3つ目は、すべてのサポートを通じて、ブランドの一貫性を支えることである。

講演の後に質疑応答の時間が設けられ、日本企業のデジタル化に対する遅れの心配やこの新技術に直面している印刷業社の反応などが取り上げられた。この講演はアルタヴィアのご協力のもと開催された。

この記事の翻訳は、以下の企業の協力で行われています。
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