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HORIBA MedicalとCEA-Leti、協力関係を継続

HORIBA MedicalとCEA-Leti、協力関係を継続

HORIBA Medicalと、フランス原子力・代替エネルギー庁電子情報技術研究所(CEA-Leti)が、医療分野における診断技術の開発を目指して、協力関係を継続する。

HORIBA Medicalは、分析・計測分野における日本を拠点とする世界的リーダー、HORIBAグループの子会社として、30年以上にわたり、研究所および病院向けの高性能分析計の設計、製造、販売を行っている。同社は、その専門技術により、血液学における生体外診断のリーダーのひとりに、そして止血および臨床化学の分野におけるキープレイヤーとなった。

今日、患者に対するケアや医療行為は、絶え間なく変化している。そうした状況を踏まえて、HORIBA Medicalは、患者のそばで検査する新しいシステム「ポイント・オブ・ケア検査」(POCT)を開発することで、このようなニーズに対応するための新たなソリューションを設計した。開発のフォローを目的として、HORIBA Medicalは6年前から、CEA Techの技術研究試験場で、新技術に関する最も革新的な機関のひとつであるCEA-Letiと協力して、ジョイント研究所「HEMACOUNT」内で、お互いのスキルを結合させている。

「私たちは、二つの破壊的技術に関する取り組みを行いました。マイクロ流体カートリッジ、そしてレンズフリーの新型イメージセンサーです。それにより、よりコンパクトで使いやすいPOCT機器の開発が可能になります」と、この革新性あふれるプロジェクトをHORIBA Medical側で担当するダミアン・イゼブ氏は語る。「本プロジェクトの開始以降、12の群の特許を申請しました。本プロジェクトは、すでに複数の学術論文に取り上げられています」とイゼブ氏は続ける。

「フローサイトメトリーは、血液学における主要な分析技術ですが、容積が大きく複雑なハードウェアシステムを必要とします。反対に、レンズフリーの画像処理技術をマイクロ流体カートリッジのサンプルと組み合わせることで、シンプルかつコンパクトな破壊的アーキテクチャを開発することができるのです。この画像処理技術により、計数統計(10,000個を超える細胞)を可能とする広大な視野(約30mm²)を獲得することができます。血液学で必要となるパフォーマンスの視野を、一回で首尾よく獲得できるのです」と、CEA-Letiのソフィー・モラル 研究所長は説明する

最新の動向としては、科学雑誌「ジャーナル・オブ・バイオメディカル・オプティクス」における掲載、2019年6月末にミュンヘンで開催された「バイオメディカル・オプティクスに関する欧州会議」(ECBO)でのレンズフリーに関する2つの口頭発表、そして2019年10月にバーゼルで開催された「化学とライフサイエンスのための小型システムに関する国際会議」(µTAS)でのマイクロ流体の研究に関する学術ポスターの紹介が挙げられる。

詳しくは、HORIBAホームページをご覧ください。

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