新会員
「うれしい・たのしい・おいしい」が集結する銀の森
株式会社 銀の森コーポレーションは、岐阜県恵那市にある企業で、業務用冷凍食品事業、冷凍おせちの製造事業、総合講演施設「恵那 銀の森」の運営を行っている。1950年代に渡邉大作 現代表取締役社長の祖父が創業した渡邉豆腐店がはじまり。親戚との暖簾分けを機に、業務用すし製造に着手し、1972年に社名を有限会社銀しゃり本舗に変更した。豆腐屋で油揚げを作っていたことがきっかけとなり、助六寿司を手掛け、その後パック寿司、折詰寿司を作って商売を続けるが、運動会や法事等の際に仕事が集中し、繁忙期と閑散期の波に悩まされる。シーズンに左右されず、一年を通じてバランスよく仕事ができるよう1980年代に始めたのが、計画生産ができる業務用の冷凍食品であった。高級冷凍食材を作り、板前やシェフなどプロを販売先として大手冷凍食品メーカーとの差別化を図った。現在の冷凍おせち事業に行きついたのは2000年。百貨店や量販店、通販会社に卸し、業界大手シェアNo.1の座を保持し続けている。
色々な食材を作ってはいるものの、商社や問屋を介しての商売であり、あくまでも「黒子」的な存在で顧客との直接な関りがないのが卸業である。エンドユーザーの声が聴きたい、なぜ売れるか、売れないかが知りたいという想いから、2011年7月に小売業へ進出することを決意する。「恵那 銀の森」は、レストラン、ショップ、工場が集結する「食のテーマパーク」である。
今後の展望は、日本国内にとどまらず、世界におせち料理を発信すること。和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、日本の伝統的な食文化が海外で注目を浴びている今、重箱に盛り付けたおせち料理は正に和食の真髄である。「冷凍のおせちは持ち運びも簡単で、ふたを開けたら美しいので、祖国の味が恋しい海外の日系人に特に喜んでもらえる」と渡邉好作専務取締役。「日本人だけではなく、外国人の心に響く、見た目も綺麗で美味しい『和のボックス』を届けたい」と今後の意気込みを語った。