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エデンレッド社が働き方改革、従業員満足度、生産性向上に関するセミナーを開催

福利厚生用の食事補助ソリューション「チケットレストラン」を提供するエデンレッドジャパンは2017年10月3日、都内・八芳園にて「働き方改革・海外事例にみる、従業員満足度・モチベーション・生産性向上に関するセミナー」を開催した。フランスに本社を置くグローバル企業エデンレッドは、世界中で企業内での働き方改革や従業員満足度に関するプロジェクトや調査を行っており、今回のイベントはその一環。ゲストスピーカーとして、アメリカ有力メディアに数々の寄稿を行う健康科学ライターのクリストファー・ワニェック氏が登壇し、研究結果をもとに「職場での食事―生産性向上への投資について」というテーマで講演を行った。

積極的な従業員の食事に対する投資が多くの企業で高い投資対効果

「米グーグル社は無料の素晴らしい社員カフェテリアが有名です」とワニェック氏は一例を挙げ、語り始めた。グーグル共同創業者のセルゲイ・ブリン氏の「家族は共に食事をする」という考えに基づき、職種に関係なくすべての階層の従業員が一緒に食事をすることで、関係を深め、お互いを触発し、結果的に革新的発想を生み出すことが同社の戦略の一つとなっていると分析。勤務時間における食事のクオリティが従業員の生産性に与える影響は大きく、「適切な食事補助プログラムを提供することで、会社のモラルを向上し、体調不良による欠勤率を低下させ、いつでも規則正しく仕事ができる会社作りに貢献することが、調査の結果でわかっている」とワニェック氏は解説した。プラスチック加工機械メーカーの米ハスキーインジェクションモールディング社は、全社員の食事への取り組みを行った結果、業界で最も低い欠勤率と事故率を実現し、社員の健康、安全性を高め、生産性を向上できたことで680万ドルの節約ができたと報告し、日本企業の株式会社タニタでは福利厚生として提供される社員食堂の昼食で、500キロカロリー未満でも満腹感のある食事を2009年に導入して以来、従業員の年間医療費が10%減少したと公表している。

ヨーロッパ、そして日本での取り組み

セミナーの後半は、エデンレッド・グループより仏エデンレッド本社のプロジェクト・ディレクター ローラン・ガシェ氏とエデンレッドジャパン代表取締役のマリック・ルマーヌ氏がそれぞれヨーロッパ、日本での同社の取り組みについて講演を行った。ローラン・ガシェ氏は、「ウェルビーイング(Well-Being, 身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること)への取り組みは、従業員のためだけでなく、企業側にとっても生産性や税制優遇の面でメリットがある」と指摘した。購買力が強化され、社会の経済効果につながることから、ヨーロッパ各地で様々な取り組みが行われてると説明した。英国では1989年、イギリス政府が両親が働くことを促進する施策によって育児補助が始まり、最大週55ポンドの育児補助バウチャーをでき、フィンランドやスウェーデンではストレス防止のため、スポーツ施設利用など健康促進を促す福利厚生があり、ルーマニアでは、企業に勤める従業員が旅行してリフレッシュできる制定された、休暇向けバウチャーが導入されている。一方で日本支社代表のマリック・ルマーヌ氏は、日本国内において従業員の家庭のお小遣い事情は1990年をピークに徐々に悪化し、当時77,725円だったお小遣いは2017年には37,427円と半額近く減少したという調査結果を紹介し、「日本はグルメな国で、質の高いレストランが至るところにある」にもかかわらず、お小遣いの減少で一番影響を受けると言われる昼食で健康的な食事が食べられなくなっているのではないかと指摘した。

エデンレッドHP:www.edenred.jp/home.aspx

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