CCIFJイベント
ビジネスデベロップメント委員会:シュナイダーエレクトリック、起業家精神と社内ベンチャー
ビジネスデベロップメント委員会は、発足当初からダイナミックに活躍して頂いた前委員長エリック・デュシュマン氏の後任として、ミルポルテCEOのアルメル・カイエール氏を新委員長に迎え活動を再開した。「起業」は今、大きな変化を迎えている。スタートアップ企業の爆発的な増加、新しい資金調達方法、大企業グループの市場に参入する新しい経済モデルの登場といったどの分野にも存在する動き・変化を読み解くため、2016年6月28日シュナイダーエレクトリック社の戦略・新ビジネス開発部門副会長フィリップ・ブーシェ氏を迎え、セミナーを開催した。
ブーシェ氏は、金属加工業からはじまりクラウド型エネルギーマネージメントとオートメーション関連テクノロジーにまで進化した同グループの200年の歴史を紹介し、イノベーションを繰り返して成長してきた同社の特徴を説明した。ブーシェ氏にとって、イノベーションは起業家精神の根幹をなすものである。シュナイダーエレクトリックのイノベーションは4つの柱からなる。従来からの1.研究開発、2合併・買収、そして3.社内スタートアップ企業立ち上げや4.投資ファンド(Aster Capital)のような共同アプローチである。
グループ内の社員たちが、通常の起業家と同じように、ある特定のプロジェクトを開発する「社内ベンチャー起業家」といった種類のイノベーションも存在する。インスタントコーヒー企業による高級コーヒーマシンのネスプレッソや、シュナイダーエレクトリック社の電気自動車向け製品EVLinkがよい例だ。ただし社内起業プロジェクトは成功が約束されている訳でもなく、伝統的な航空会社に統合されるLCC(格安航空会社)においていくつもの失敗例が見て取れる(ルフトハンザドイツ航空のGermanwingsなど)。高額な資金を投入しても、内部の制約(意思決定プロセス、企業文化など)のために、真に革新的な経済モデルを構築することが困難なのだ。
このため、投資及び/又はインキュベーターの特定のプログラムによるオープンイノベーションを選ぶ企業もある。シュナイダーエレクトリックは、Aster Capitalの他にも、クラウド型の共同ビジネスを立ち上げている。その目的は新しい組織を抱え込むことではなく、イノベーション(ビジネスモデルやプロセス、サービス)を生み出すエコシステムを作ることである。このアプローチは大企業グループの従来のやり方とはまったく異なるもので、企業の存続に有効だとブーシェ氏は考えている。
![]() | この記事の翻訳は、以下の企業の協力で行われています。 株式会社翻訳センターパイオニア 40年の実績と丁寧なサービスで高品質な翻訳・通訳をご提供いたします。取扱い言語: 仏、露、英、西、葡、中、韓、他。一般労働者派遣及び紹介も対応可。 HP: http://www.tcpioneer.co.jp/、連絡先:coordinator(at)tcpioneer.co.jp (日本語、仏語、英語) |