セクター&市場

日本でのスタディーツアー:Vitagoraとブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏

2025年大阪・関西万博が開幕する中、Vitagora(ヴィタゴラ)農業食品イノベーションクラスターは、ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏経済振興庁およびディジョン・メトロポールとともに、1週間にわたる日本でのスタディツアーを実施した。

 

今回のミッションは、在日フランス大使館でのウェルカムセミナーからスタートした。参加者にとって、日本市場を理解するための戦略的な視点を得る貴重な機会となり、経済、文化、法制度に関する基礎知識を深める時間となった。

セミナーでは、以下の専門家による講演が行われた:

  • ニコラ・セスティエ氏(フランス貿易投資庁北東アジア次長)は、日本市場の概況について解説し、外国企業にとっての主な機会と課題を紹介した。
  • エミリー・テルエル氏(在日フランス商工会議所事業開発部長)は、ビジネスマナーと商習慣について説明し、日本での商談や交渉を成功に導くための文化的ポイントを共有した。
  • フィリップ・ティルアール氏(Savenciaジャポン社長)は、自社グループの日本での展開ストーリーを紹介し、現地適応の戦略と実践に基づく知見を語った。
  • 最後に、リオネル・ヴァンサン氏(Lefèvre Pelletier & Associés士法律事務所)は、日本の法制度に関する重要な情報を提供し、日本進出・事業展開を目指す企業への実践的なアドバイスを行なった。

 

この機会に、在日フランス商工会議所は、日本の乳製品業界を代表する企業のひとつである雪印メグミルク株式会社への団体訪問を企画した。 団体は、千葉県の野田工場を訪問し、雪印メグミルクの幅広い製品群の見学や試食を通じて、同社の技術革新に触れた。特に、容器の蓋にヨーグルトがつかない独自技術は、日本の消費者ニーズに応える細やかな工夫として注目を集めた。

 

また、在日フランス商工会議所は、フランス企業であるNaturalimおよびGroupe St-Aubin、並びにDijon Bourgogne Investのために、複数のB2B商談をアレンジした。これらの商談では、日本市場における潜在的なビジネスパートナーの発掘、高付加価値フランス製品への関心の確認、そして食品分野における技術連携の可能性を探ることができた。

さらに、在日フランス商工会議所はVitagoraのミッション全体において、ロジスティクスや現地での運営サポートを担当。移動手配、通訳、現場調整などの実務を担うことで、参加者が商談や視察に専念できる環境を整えた。

 

このミッションを通じて、フランスと日本の食品・農業分野におけるエコシステムの連携が一層深まり、新たな経済交流の機会が創出された。また、ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域の関係機関や企業が、大阪・関西万博でのプレゼンスを強化する一助となった。

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