インタビュー

ビジネス:日仏交差する視点 – Tokyo Catering Club:日本における新たなケータリングの形を創る

本シリーズ「ビジネス:日仏交差する視点」では、Tokyo Catering Club株式会社の共同創業者兼CEO、アントレアス・ガラベディアン氏にお話を伺いました。東京に拠点を移して2年。同氏は日本を新たな挑戦の場として選び、柔軟性と国際性を兼ね備えつつ地域に深く根差したケータリングモデルを展開する、新しい世代の起業家の一人です。  

「私たちは単に食事を提供しているだけではありません。企業の日々の活動に寄り添い、サポートしているのです。」 

フランスの不動産業から日本での起業へ:直感に導かれた転機 

アントレアス氏のキャリアはフランスの不動産業から始まり、安定した生活を送っていました。しかし、以前から日本の文化や食に強い関心を抱いており、次第に日本で暮らすという構想を具体化させていきます。複数回の滞在を経て、その計画は現実味を帯びますが、コロナ禍により約3年間中断。渡航制限の緩和後、パートナーとともに東京へ移住し、起業という道を選択しました。これは地理的にも職業的にも大きな転換点となりました。   

日本市場への参入:信頼を基盤とする厳格な環境   

日本のケータリング市場は、高い品質基準と厳格さ、信頼性が重視される環境です。長期的な関係性や信頼ネットワークが重要であり、外国企業にとっては参入に時間を要します。Tokyo Catering Clubも、日本独自の商習慣への適応や言語の壁を乗り越えながら、関係者からの紹介を通じて徐々にサプライヤーネットワークを構築してきました。 

一方で、国際企業の需要拡大により、英語対応が可能でグローバル水準に対応できる事業者へのニーズも高まっています。 

国際的なニーズに応えるハイブリッドモデル   

同社は単なるケータリング企業にとどまらず、イベント制作までを含むハイブリッドモデルを展開しています。料理、スタッフ、家具、物流まで一貫して提供し、クライアントにとってのワンストップサービスを実現しています。 

当初は生産者や職人をつなぐプラットフォーム型モデルとして構想されましたが、現在は自社生産とローカルパートナーを組み合わせた体制へと進化。これにより品質の安定とスケーラビリティの両立を実現しています。 

最大2,500人規模のイベントにも対応可能で、短納期や複雑な要件にも柔軟に対応。専用キッチン、自社冷蔵車両、設備の整備により、複数案件を同時に高品質で運営できる体制を構築しています。 

ニッチなニーズに応える対応力 

日本のケータリング市場では、特定の食事制限に対応するサービスはまだ十分に整っていません。Tokyo Catering Clubは、ハラール対応、ヴィーガン、グルテンフリーなど、多様なニーズに対応することで差別化を図っています。 

この強みを活かし、大使館や中東のクライアント、海外文化機関などとも取引を拡大。まだニッチ市場ではあるものの、差別化や成長の大きな原動力となっています。 

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