インタビュー
「ビジネス : 日仏交差する視点」– ダノン:日本における外資系企業企業の人事課題

本シリーズ「ビジネス : 日仏交差する視点」の新しいエピソードでは、ダノンの日本・韓国担当人事ディレクターに就任したジャン=ルノー・アンブロ氏にお話を伺いました。オーストラリアとニュージーランドで6年間勤務した後に日本へ着任した同氏は、非常に競争の激しい環境で人事部門を率いながら、日本における外資系企業企業の課題や、日本市場がグループにとって持つ戦略的な重要性について語ります。
「日本はダノンにとって“スター市場」
競争の激しい外資系企業市場における人材獲得
日本に進出している外資系企業企業(ガイシケイ)にとって、人材採用やタレントマネジメントは非常に競争の激しい分野です。専門的なスキルと高い英語力の両方を備えた人材を探すと、候補者は一気に限られてしまいます。多国籍企業(MNC)での経験を持つ人材は、日本の労働人口の約2%に過ぎません。そのため、こうした人材をめぐる企業間の競争は非常に激しいものとなっています。
日本人社員の忠誠心はしばしば非常に高いといわれます。外資系企業企業であるダノンでも、勤続15年、20年、さらには35年に達する社員もいます。一方で、外資系企業企業では人材の流動性が比較的高く、社員は企業間の競争を利用してキャリアを築くことも可能です。それでも、企業文化や価値観に共感している社員の間では、強いロイヤルティが維持されています。
行間を読む:異文化コミュニケーションの課題
フランス人と日本人のコミュニケーションの違いに直面すると、日本ではより間接的な表現が多いことに気づきます。そのため、言葉の裏にある意図や非言語的なサインを読み取る力が重要になります。この文化的な微妙さは、ときに驚きをもたらします。
ジャン=ルノー・アンブロ氏は、特に「退職代行」というサービスの存在に驚いたと語ります。これは、社員の代わりに退職手続きを行う専門サービスです。
こうしたケースが起きたとき、人事としては「いつ対話が不足してしまったのか」「なぜ社員が社内で問題を共有できなかったのか」という問いが生まれます。これは、信頼と対話を重視する職場環境の重要性を示しています。
男女平等の推進
ダノンでは、男女間の機会均等の推進と賃金格差の是正に取り組んでいます。ダノン日本では、同じ職務において男女間の給与差は確認されていません。
女性は管理職の約40%を占めており、本社ではさらに高い割合となっています(工場ではやや低い割合です)。また、出産がキャリアの妨げとならないよう配慮されています。法定制度に加え、ダノンでは18週間の産休を提供し、その期間中も給与の昇給を維持することで、男女間の給与格差が生じないようにしています。
グループ戦略における日本の位置づけ
ダノングループは、スペシャライズド・ニュートリション、ウォーター、そして乳製品の3つの分野で事業を展開しています。特に乳製品分野では、日本は世界でも最も成功している市場の一つです。2025年には、日本で6年連続となる二桁成長を記録しました。目標としては「10億ユーロクラブ(One Billion Euro Club)」入りが掲げられているものの、最も重要なのは持続的で安定した成長を維持することです。