フランス企業の興味をひく日本

日本円が弱くなっているにもかかわらず、フランス企業の日本を知ろうとする意欲、日本への興味は失われていない。
日本の輸入業者にとって通貨円が弱くなるのは決して吉報ではない。それは外貨で取引された輸入商品の価格の高騰を意味し、一般消費材の場合、消費者がもっとも気にするのは価格だからだ。もしそんな価格至上主義から逃れられるものがあるとすれば、それは高価な付加価値商品ぐらい。しかしながら日本は、過去に比べ今日、海外メディアから好感をもって取り上げられる機会が増え、フランスの輸出業者、とりわけ中小企業の興味をひくようになっている。フランス経済の停滞を少しでも払拭しようと、フランスの中小企業は新市場の開拓に躍起になっている。たとえ日本人が自分たちの国がここ20年うまくいっていないと感じていても、日本を訪れるフランス人の意見は違う。とりわけ国全体が陰鬱な空気に覆われているだけに、彼等は日本の生活水準の高さと豊かさに驚愕する。日本の各種産業分野が縮小傾向にあるとはいえ、その規模はまだまだ巨大なのだ。そして日本の消費者はあいかわらず新しいもの、外から来るものへの興味を失っていない。

今こそ来日のタイミング
日本の新内閣が進める経済活性化政策が機能すれば、日本は経済停滞とデフレの状況から抜け出せるかもしれない。そうなれば輸入も倍増するに違いない。2012年度の在日フランス商工会議所商務部による企業サポートの成功率60%が示すのは、周到に準備をして日本市場にのぞめば、トライアルは多くの場合成功し、受注に至るということ。さらに嬉しいのは、商工会議所が提供するサポート業務の支払いは円貨で請求されることだろう。在日歴25年になる商工会議所のサポートは質が高く、経験に裏付けられた多様な内容に定評がある。アンケート結果によれば利用者は全員一致で満足している。円が安くなったおかげで商工会議所のサポートもフランス企業にとって安くなる。この好機に利用しない手はないだろう。

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