安全運転のためのフルアクセル

安全運転のためのフルアクセル

日本におけるカーレースは研究開発段階にある。ミシュランのモータースポーツマネージャー小田島広明氏に聞いた。

日本のカーレースの特徴は?
日本はカーレースの本場と言っても過言ではありません。国際基準のサーキットが6ヵ所もある国は他にないでしょうし、これ以外にもハイレベルなサーキットがたくさんあります。国内には昭和初期から既にサーキットが整備されていました。

ミシュランの取り組みはいつから?
設立当初からの総合理念「from track to street(サーキットからストリートまで)」、つまり極限条件下でテストしたイノベーションを一般のお客様に提供するという考え方は今も変わりません。1983年からミシュランはSuperGTに参加していますが、日本で最も有名なこのレースではドライバーだけでなくタイヤメーカーもしのぎを削ります。当社のタイヤが使用されるのはGT500カテゴリー(500馬力)のレースで、競合他社としてはブリジストンやダンロップ、横浜タイヤなどが挙げられます。ミシュランは過去5年間で4回優勝、これは当社が最も優れていることの証明ですね!

サーキットにこだわる理由は?
路面温度の高低やスピードの出やすさなど、日本のサーキットには当社製品をテストするための優れた条件が揃っています。レースの度にタイヤを替えて品質向上につなげており、当社ではこのSuperGTを「究極のラボ」と呼んでいます。タイヤへの要求度が高いサーキットもあれば(富士スピードウェイ、鈴鹿など)、比較的低いサーキットもあります(岡山など)。

特に繋がりの強い自動車メーカーは?
日産です。F1だけでなくフォーミュラE(電気自動車のF1)でも日産車にタイヤを供給しています。フォーミュラE選手権は、通常の交通条件に近い条件のもとで、市街地コース(ロンドン、上海など)を舞台にレースが行われるのでおもしろいですよ。こうしたレースへの参加は、技術面だけでなくイメージアップにつながる試みです。我々が最も伝えたいのは「運転する喜び」ですが、当社の調査によると、運転が好きと答えた人のうち45%がモータースポーツ観戦を愛好しています。

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