「弓道、頂上対決」

再び、日仏が弓道で対決。息詰まる熱戦の行方は? 

雪辱 
2010年、日本は東京で最初の「キュードー」(弓道)世界選手権を開催した。「キュードー」とは、日本の弓術のことだ。非常にがっかりさせられたのは、この第1回世界選手権で、フランスが優勝したことである!それも、弓道の国日本で、日本の人々の目と鼻の先で。しかも、フランス弓道連盟の加入者は600人程度であるのに対し、日本の連盟加入者は13万人もいるのだ。2010年、日本人は決勝にすらたどり着けなかった。その射方があまりに一貫性に欠けると審判に判断されたのだ。
この夏、今度はパリで、日本は雪辱を果たした。フランスを相手に、息詰まる攻防の末、決勝戦を制したのだ。「日本は比較的若い選手を送り込んできましたが、うまくやりましたね。若い選手は身体的パフォーマンスが安定していますから。」トーナメント参加者の一人はこう語る。

二つの異なるスタイル
日本とフランスの弓術は、やり方が異なる。「日本では、射るための動きが最も重視されます。弓が最大に張ったときに矢を放たなくてはなりません。日本人には大変優雅さがあります。西洋ではどうかというと、弓術の選手は、とにかく狙いを定めて的の中心を射ることを目指すのです」こう言うのは、ゴディヴァ・ジャパン社長で国際弓道連盟理事のジェローム・シューシャン氏。「弓道では、的に当たるというのは結果であり、目的ではありません。審判は採点の際、矢ではなく選手を見るのです。」弓道を愛する者の一人である氏は語る。
日本という枠を越えて行われるこの選手権は、この競技にとってはちょっとした革命だ。弓道はふつう、一般大衆には公開されてこなかった。この大会は、他の日本武道が取り組んできたのと同じ、国際化の動きへとつながるものである。次回の弓道ワールドカップは2018年に日本で開催され、その後2022年には他の都市が選出される予定だ。

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