東京で見たマリー・アントワネット

東京で見たマリー・アントワネット

1791年のマリー・アントワネットはヴァレンヌから先に行けなかったけれど、東京の森アーツセンターギャラリー(森タワー52F)で王妃にふさわしい冬を過ごすことになった。「過去に3回のマリー・アントワネット展が仏国内で開催されましたが、海外での開催は今回が初めてです」とヴェルサイユ宮殿館長のカトリーヌ・ぺガール氏。王朝派の国日本では、マリー・アントワネットの人気は絶大だ。無作法で軽薄、無実にもかかわらず斬首刑となったマリー・アントワネットは、日本人にとってナポレオンと同じくらい有名なフランスの歴史的人物だ。漫画『ベルサイユのばら』は大ヒットし、ミュージカル作品にもなった。本展覧会では、14歳で結婚し悲劇的な最後を遂げたマリーアントワネットの生涯をたどる。深紅の布が張られた壁には、まるで牢獄の壁の落書きのように、20歳にして即位したルイ16世の予言めいた言葉が書かれている:「神よ、お助けください。国を治めるには私はあまりにも若すぎます」。ギャラリーのショップには、焼き菓子、マカロン、茶葉、化粧スプレーやたくさんのコスメ製品が並ぶ。すべての商品にはマリー・アントワネットの-かつて塵と消え、今フェイスパウダーとなって舞い戻った王妃の―肖像が付いている。

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