永遠の若さ

おもちゃにアクセサリー、ゴルフバッグ、さらには電気マッサージ機まで。あらゆる名誉と屈辱を受けてきた「キティちゃん」。展開される商品数は2万点にも上り、日本の若者たちの「カワイイ」の権化として君臨するキティは、ミッキーマウスやスーパーマンと並んで世界で最も有名なキャラクターのひとつである。また、マリオ、ピカチュウ、ポケモン、ソニックなど、世界中の若者たちを魅了してきた日本の名だたるキャラクターたちの代表でもある。しかし、キティは他の追随を許さない。今年40周年を迎えたキティは、ついに大人の仲間入りをすることになった。大人というのはキティではなく消費者のことである。「出生率の低下により、キティの版権元であるサンリオは新しい市場に目を向けることを余儀なくされた」とアナリストは説明する。ターゲット層は、年齢を問わず、全世界の消費者。サンリオの成長を支えるのは、もはや商品の製造ではなくキャラクターライセンスの販売である。「私にとってのグローバル化とは、世界中で認知されるブランドを構築すること」と85歳の辻信太郎氏(「いちごの王さま」のペンネームでも知られている)はサンリオの最新の年次報告書で述べている。その視点においても、キティは驚異的な成功を収めている。

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