2015年、充実の委員会活動

2014~2015年に新設された4つの委員会も上々の滑り出しを見せるなど、在日フランス商工会議所(CCIFJ) イベント企画部主催の各委員会が精力的な活動を展開中。

情報収集と交流
「革新技術・情報」「ビジネスデベロップメント」「ヤングプロフェッショナル」「マーケティング」「人材開発」――各委員会で取り上げられるのは、企業活動に関連する多様なセクターやテーマの数々。CCIFJが実施する諸活動の中核に位置づけられるこれら委員会は、日本のビジネス環境に関するダイナミックで的を射た最新展望を会員企業に提供している。また何と言っても委員会は出会いの場、情報収集と交流のフォーラムでもある。同じセクターの関係者が議論し共に研鑽を積むことで、共同事業の実現につながることも多い。

ビジネスチャンスを逃さずキャッチ
CCIFJが行う諸活動の中でも特にダイナミズム溢れるこれらの委員会は、常に進化し続けている。日本市場の動きに対応し、あらゆるビジネスチャンスを逃さず捉えようと最近新設された4つの委員会も、こうした変化の一環と言えるだろう。
まずは2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催決定を受けて設置された「スポーツ競技会」委員会。CCIFJ理事でヴェオリア・ジャパン社代表取締役社長クリスチャン・ジェルサレ氏が委員長を務める同委員会は、このイベントに絡めて経済界の英知を結集しようというもので、フランス企業によるロビー活動の機会やビジネスチャンスの掘り起こしをその目的に掲げている。去る4月17日にフランス大使館公邸で開催された会合には、来日中のパトリック・カネール都市・青少年・スポーツ大臣も臨席。日本進出企業や今回フランスから足を運んだ総勢30社が参加し、開催が待たれるこの一大スポーツイベントに向け取り組むべき課題とその可能性について議論が交わされた。
誕生間もない末っ子で同じく人気を集めている委員会が「ブランド・フォーラム」だ。委員長はCCIFJ理事でLVMHモエ・ヘネシー・ルイヴィトン・ジャパン株式会社代表取締役社長を務めるシリル・ヴィニュロン氏。掲げる使命は、高級ブランド製品の流通に関わる企業のトップをこの会合・カンファレンスの場に結集することである。去る6月9日の第1回会合は、高級感漂うアンダーズ東京のルーフトップバーで開催された。高級ブランド業界の専門家4名が午後一杯かけて語った内容は、今最もホットな話題、すなわち中国富裕層の訪日旅行というテーマだった。

あらゆるニーズに応える
こうした委員会には、日本市場特有の課題に対処するための解決策を会員企業に提案し、彼らの活動を支えるというもうひとつの目的がある。
「事業継続マネジメント(BCP)」委員会は、全ての日本進出企業にとって死活問題とも言えるニーズ――自然災害にどう対処すべきか、という問題――に応えるものだ。PMSアソシエイツのコンサルタント、ピエール・スヴェストル氏が委員長を務めるこの委員会は、2012年と2014年に開催された第1回・第2回カンファレンスにおける要望の高まりを受け設置された。以来、緊急時対応計画策定のための実用ガイドブックとも言えるBCPマニュアルの作成、複数回にわたるカンファレンスの開催など、本委員会では多岐に渡る活動が重ねられている。
一味違うところでは、日仏経済交流委員会(CEFJ)ディレクターの富永典子氏が委員長を務める「ウーマン・イン・ビジネス」委員会がある。男女平等の観点で最先端を行く企業の「グッドプラクティス」を広め、「成功」を収めたビジネスウーマンを講師に招くなどして女性の社会進出を促そうというのがその狙いだ。アベノミクス第三の矢の中でも女性の社会進出は、今最も注目されるテーマである。今後取り組むべき課題は、社会進出への意欲を実際の行動に変えていくこと。事実、世界経済フォーラムの雇用における男女平等ランキングにおいて、日本はかなり遅れをとっている(136ヵ国中105位)。日本の労働市場における男女平等推進のカギとなるのは、既に実施されている取り組みの可視性を高めること、そして模範となる成功例を増やしていくことだろう。
次回の委員会でお会いしましょう! 

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