百年余

1918-2018

クリスチャン・ポラック氏の著作は、日本におけるフランス企業の一世紀について書かれている。

「企業に歴史がない」とよく嘆かれる。しかし、在 日フランス商工会議所会員のフランス企業につ いては、この一世紀日本において繁栄しており、上 記に当てはまらない。コンサルタントであるクリス チャン・ポラック氏は、日本におけるフランス先駆 者の歴史についての名著、「SOIE ET LUMIÈRE (絹 と光)」や「SABRE ET PINCEAU (筆と刀)」等で既に 良く知られており、在日フランス商工会議所の100 周年にあたりこれら企業の道筋を顧みている。日 仏のビジネス関係の豊かさをすべて描き出すべ く、企業の指導者の経歴を辿り、貴重な文書類(ポ スター、パンフレット、書簡、契約書、定期刊行物や 雑誌)及び証言を蒐集している。既に存在しない 企業については、それらの経歴が素晴らしいも のであればコラム欄に記載している(PÉCHINEY (ペシネイ)、RHÔNE-POULENC (ローヌ・プーラ ン)、ROUSSEL-UCLAF (ルーセル・ユクラフ)など)。 本書は、特にラグジュアリーとガストロノミーとい うフランスのイメージを重視せず、当然のこととして経済セクターに重きを置いている。日本にお いてエンジニアは王様であり、フランス産業に対 しては、控えめではあるが素晴らしいものがあ ると位置づけている。例えば、日本の航空産業の 歴史におけるフランスの大きな重要性について 記述している。

当作品は、外国企業に閉鎖的な日本の考え方に 触れている。日本人は、フランスにフランス企業を 求めるのであるが、それが彼らに世界第三位の経 済大国の重要性を悟らせるのである。この著作は 我々現代人をして、今世紀に向けこうした特別な 関係を探り深めるよう求めている。

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