会員の動き

[Translate to Japonais:] Vie des membres

ANAはエアバスA380を選択します...

「フェリーフライト」、これは機体納入時の飛行を意味する航空業界用語である。3月20日、トゥールーズ・成田間で行われたのがまさにこのフェリーフライトだった。回送されたのはANAが注文したエアバスA380型機3機の第1号機。日本人クルーの操縦で無事目的地に到着した同機(所有権はフランス出国時にANAに移転している)は、残りの2機とともにホノルル線への就航を予定している。ANAの片野坂真哉代表取締役社長と同社取締役1名、エアバス・ジャパンのステファン・ジヌー代表取締役社長、そして機体の最終調整にあたった技術者たちがこの記念すべきフライトに搭乗した。今回の納入は、エアバスが同社のシンボル的役割を担うこの大型機の生産中止を発表してからわずか数日後に実施されたものだ。「ANAはA380を最後の駆け込みで購入した顧客になるでしょう」と、ある業界関係者は語る。

なぜA380なのか?なぜ今、この路線なのか?生産が終了しても、ANAにとってのA380は決して時代遅れのスターではない。それどころか、同機は2011年以降同社が発注してきた約100機に上るエアバス機の花形なのである。広々として快適、静かで安定した飛行……搭乗者にとっては文句のつけようがない。「A380が一般客の間で人気の機体であることは明らかです」と述べるのは、欧州航空部品メーカー各社日本代表窓口のフランス人。実際、同機は現在ANAハワイ便PRキャンペーンの顔となっている。1機あたり520席仕様のA380を3機導入するANAは、日本人に大人気のこの路線で1日あたりの輸送力をほぼ倍増することに。幅の広いシートは、隣接部分を巧妙に繋げ、ベッドとして利用することも可能だ(ANACOUCHii)。これは同路線に強い日本航空との競合において大きな強みとなるだろう。

 

…そして、タイヤはミシュラン

ANAはエアバスA380のラジアルタイヤにミシュランのAirXを採用した。高速で行われる離着陸時に機体の全重量を支えるため、一般的なタイヤの空気圧(自動車のタイヤは2.5バール)を大きく上回る超高圧(20バール)で使用されるこのタイヤは耐久性に優れ、異物による損傷にも滅法強い。従来型との比較でタイヤ交換までの着陸回数は30%増加、エネルギー効率もアップする。

 

日本のツバメ

欧州を中心テーマとして欧州各国の郵便局が毎年特別に発行する「EUROPA」切手。現在作成中の切手のテーマは「各国の鳥」だ。フランスは同国の切手の作成を、有限会社エクスプリムの日本人グラフィック・デザイナー岡達也氏に依頼した。ツバメをモチーフにしたその作品は、太陽の光溢れる季節の到来を想起させる。

 

エンジーと東京ガス、メキシコで合流

エンジーと東京ガスの待ち合わせ場所、それはメキシコ。仏エンジーグループは、再生可能エネルギー関連プロジェクト6件の開発・管理に取り組むメキシコの会社エオリオス・エンテーヘーを東京ガスと共同運営すると発表。風況や日照に恵まれたメキシコは、2024年を目処に再生可能エネルギーの割合を35%まで引き上げることを目標に掲げている。日本事務所を開設したばかりのエンジーにとって、今回のプロジェクトは素晴らしい信頼の証にほかならない。世界屈指の電力事業者である東京ガスが海外での再生可能エネルギー事業に投資するのはこれが初めてのこと。東京ガスで専務執行役員を務める野畑邦夫氏は「当社にとってこれは歴史的快挙です」とその喜びを語っている。

 

ミレポルテ、新たな一歩を踏み出す

ミレポルテがゴールドマンサックスと伊藤忠商事の心を掴んだ。この米金融大手と日本の商社が2700万ドルに及ぶ出資を決めた相手は、アルメル・カイエール氏が創設した会員制オンラインブティック、ミレポルテ。日経新聞の記事には「同サイトではこの資金をもとに広告宣伝やシステムもテコ入れし、衣料品通販サイトのゾゾタウンなどに挑む」とある。同紙によると、大幅な値引きキャンペーンが売りのゾゾタウン(出品するアパレルメーカーからはブランド価値の低下を懸念する声も)に対し、ミレポルテのバーゲンは期間限定の「フラッシュセール」のみでイメージダウンのリスクはない。ミレポルテはこのような戦略で高級衣料品市場におけるその地位を固めている。

 

シャンパンから日本酒へ

ボトルを予約しておこう。28年間にわたり最高級のドン・ペリニヨンを生み出してきた伝説の醸造責任者リシャール・ジョフロワ氏が日本酒の醸造に挑戦、業界に新しい風を吹き込む。今回のチャレンジにあたり、同氏は清酒「満寿泉」の醸造元、桝田隆一郎氏に協力を求めた。ジョフロワ氏が目を付けたのは富山湾(日本の西部)に近い立山町。ここで地元品種の米を栽培し、現在休業中の県内の日本酒メーカーから酒造免許を引き継ぐ予定だ。ブランドイメージはオーストラリアのデザイナー、マーク・ニューソン氏が担当する。この挑戦は、日本酒の醸造業者や世界の日本酒愛好家が夢にまで見た革命につながるかもしれない。日本酒の輸出量は5年間で倍増(222億円)したが、フランスワイン輸出量のわずか45分の1にとどまっている。

このページをシェアする Share on FacebookShare on TwitterShare on Linkedin