Kansai CCIFJイベント

大阪・関西万博2025における日仏ビジネスフォーラム(オー=ド=フランス地域代表団との共催)

2025年9月17日、大阪・関西万博のフランス館において、在日フランス商工会議所(CCI France Japon)の協力のもと、オー=ド=フランス地域が主催するセミナーが開催され、約110名の参加者が集まりました。オー=ド=フランス地域圏議会議長のグザヴィエ・ベルトラン氏をはじめ、30名の地方代表からなる代表団が参加し、関西地域の企業経営者、JETRO(日本貿易振興機構)、大阪・京都・兵庫の自治体関係者との意見交換が行われました。

 

この日は、代表団によるフランス、アメリカ、中国、日本の各国パビリオンの訪問から始まりました。セミナーの冒頭では、フランス館館長でありフランス博覧会公社(COFREX)社長のジャック・メール氏より歓迎の挨拶がありました。その後、グザヴィエ・ベルトラン氏および兵庫県議会議長の大豊康臣(おおとよ やすたか)氏からのご挨拶が続きました。

セミナーの第一部では、日本企業にとってのオー=ド=フランス地域の魅力が紹介されました。オー=ド=フランス地域副議長のフランソワ・ドゥコステール氏、トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・フランス社のロドルフ・ドゥロネー氏、ヤマハ・モーター・マニュファクチャリング・ヨーロッパ社のフランソワ・マズール氏が登壇し、同地域が過去20年以上にわたってトヨタ、ヤマハ、ユウセン・ロジスティクスなど、日本からの主要な投資を受け入れてきた歴史について説明しました。加えて、自動車および物流分野における産業的な強み、そして電池生産、エネルギー転換、電動化といった将来の成長分野についても強調しました。

続いて、JETRO理事長の片岡進氏より、日仏間の経済関係をより一層強化する重要性についての講演がありました。

 

第二部では、地域の将来展望に関する専門家によるプレゼンテーションが行われました。音モーティブ・セルズ・カンパニーのマチュー・ユベール事務総長、EDFオー=ド=フランス地域ディレクターのブリス・ファリノー氏、アルミニウム・ダンケルク社のシモン・モカ氏が登壇し、人工知能やデータセンターの発展が、脱炭素化とイノベーションの新たな推進力となる可能性について語りました。

 

その後、2016年にリールで設立された物流ロボティクス・スタートアップ企業EXOTECのアジア太平洋地域ディレクター、立脇竜氏より、同社がUNIQLO、オーシャン、CEVAロジスティクス(旧ボロレ・ロジスティクス)などの大手グローバル企業の倉庫業務における課題解決を支援している事例が紹介されました。これにより、オー=ド=フランス地域がヨーロッパにおける物流の要所としての地位を確立しつつあることが示されました。

第三部では、人工知能が地域の経済再生に果たす役割について議論が行われました。ノール・フランス・インベストのヤン・ピトレ氏とCITCのシェキブ・ガルビ所長が登壇し、AIが中小企業のデジタル化を支援し、地域の魅力向上に貢献する可能性について述べました。続いて、ダッソー・システムズのコンサルティングおよびサービス部門のセバスチャン・カルデ氏と、デカトロンのオペレーション・ディレクターが、AIを活用した試作開発の加速に関する具体的な事例を紹介し、参加者にとって貴重なイノベーションの最新動向が共有されました。

セミナーの締めくくりには、クボタのトラクター事業部長である市川信繁氏および、ルサッフル社ディレクターのティボー・ド・ラドゥセット氏が登壇し、オー=ド=フランス地域が持つイノベーションの可能性について改めて強調しました。その後、フランス館のプライベートスペースにてネットワーキングセッションが行われ、万博会場を一望できる絶好のロケーションで、参加者同士の名刺交換や意見交換、新たな連携の可能性について話し合う場が提供されました。

セミナーの成功を受けて、グザヴィエ・ベルトラン氏は、関西地域とオー=ド=フランス地域との定期的な年次交流を通じて、今後も継続的な対話と協力関係を深めていきたいとの意向を表明しました。

 

[Translate to Japonais:]

このページをシェアする Share on FacebookShare on TwitterShare on Linkedin