企業トピックス
会員企業におけるフランス人研修生の受け入れ事例をご紹介
2社の会員企業より、フランスからの研修生を受け入れた貴重で有意義なご経験を共有していただきました。
株式会社一九堂印刷所
・インターン生のフルネーム
二コラ アリス / NICOLAS Alice
・インターン期間
2025年4月21日~2025年7月4日
•インターンが担当された業務内容
・海外顧客とのコミュニケーション
・国際会議への参加
・商品デザインや資料作成など
•インターン受け入れを通じてのご感想や、得られた知見など
2024年12月、会社宛にフランスから突然電話が入りました。インターン希望の学生からで、彼女は翌月にはMaison&Objet Parisに出展中の弊社ブースに来訪。その後受け入れが決まりました。
初出勤日にはフランス商工会議所の会議があり、「まるでフランスにいるみたい」との言葉からスタートしました。社内では、社員たちが積極的に交流し「お疲れ様です」「お願いします」といった日本ならではの挨拶も習得。日本語力を着実に伸ばしていきました。
同会議所の「カフェクロワッサンの会」にも参加しました。
弊社ではレコードジャケット印刷を手がけており、彼女もカフェとクロワッサンをテーマにジャケットデザインに挑戦。文具イベントでは販売スタッフとしても大活躍しました。
大阪万博にも自分のデザイン作品を持参し、その様子をSNSで発信しています。
https://www.instagram.com/ichikudo_global/
彼女は常により良い方法を模索し、生き生きと業務に取り組みました。フランスにとどまらず世界を見据え、海外顧客との関係構築にも貢献してくれました。
イベントでは明るく、仕事への集中力は素晴らしかったです。活動の終盤には「まだ日本にいたい」と涙ながらに話してくれたことが忘れられません。
一九堂をインターン先に選んでくれたことに感謝するとともに、数年後に日本へ戻りたいという希望を聞き、嬉しく感じています。私達も彼女から得た学びを大切に、今後さらにフランスはじめ海外とのつながりを深めてまいります。


フランスのデザイン要素を取り入れて彼女が制作したジャケット3種
夢菓子工房ことよ

・インターン生のフルネーム
ポーン マイロ / PEAN Maïlo
・インターン期間
2025年5月14日~7月10日
•インターンが担当された業務内容
・和菓子製造
・輸出関連企業での1日体験
・全国菓子大博覧会旭川菓子博
・視察 地域産業(四日市市)の視察(水沢茶・ばんこ焼き)

•インターン受け入れを通じてのご感想や、得られた知見など
弊社は、もともと日本人の学生インターンシップは毎年のように数名受け入れています(2025年は4名の学生を受け入れています)。
その中でフランスからという学生インターンシップは初めてではありましたが、以前に弊社で約3年和菓子を学びに入社したフランス人カスパー・シャルロット(現在はストラスブールで「usagiya」という和菓子屋をしています)がいましたのでその時のような学ぶ場を提供はできるかなと受け入れることにしました。
和菓子は日本の伝統と文化が詰まっているお菓子です。多くの日本人は和菓子を知っていますが、多くの日本人はその作り方や作った体験を知らないという不思議なお菓子です。インターンシップのマイロさんにはまずそのことを理解してもらうようなプログラムを考えました。
1つは、和菓子の文化に欠かせないもの「茶」と「器」です。三重県は茶の生産量第3位の県なので近くにある茶農家を見学、またばんこ焼という陶器の産業も盛んにおこなわれている地域なのでばんこ焼きの会館など視察。茶と器と和菓子の関連性の理解に努めました。
また、たまたまタイミングが良かったのですが4年に1度、私が所属する日本で1番大きな菓子の団体「全国菓子工業組合連合会」が主催する1911年から行われている菓子の博覧会,7年ぶりの「第28回全国菓子大博覧会旭川菓子博2025」が北海道旭川市でおこなわれたので弊社も工芸菓子出展の依頼を受けていたこともあり、マイロさんを連れて視察に行きました。私がいろいろな世界で和菓子を指導していまして(過去に指導に行った国・フランス・ドイツ・中国・香港・台湾・タイ・オーストラリア・フィリピン・韓国)韓国の生徒も一緒に行きたいという事になり北海道で合流して視察をしました。参考リンク(旭川菓子博2025)https://www.kashihaku-hokkaido.jp/
また、弊社の輸出を手伝ってもらっている会社(株式会社萬来トレーディングコンサルタント「四日市市」 昨年のSial Paris 三重県)に、1日体験でいってもらったりと,和菓子の製造現場にいて学ぶ以外にも幅広く学んでいただきました。
受け入れる際には弊社にとっても初めての経験でしたので不安がありましたが全プログラムを無事終えた今は日本人もフランス人も大きく違いはなく学ぶ意欲があればいろいろな目線で学んでいただくことができるなと自信になりました。今後もそのような依頼があれば積極的にチャレンジしていきたいと思います。
